非営利団体のMQアップのメリット・デメリット

医療法人社団での社内TOC開催

先日、非営利団体の医療法人社団の社内TOCを行いました。
主に介護や福祉施設を運営している企業様です。
総勢50人くらいの社内研修でしたので、こちらの気持ちもワクワクでいっぱいでした。
300人近くいるスタッフの中のリーダー達の研修です。

前日の夜、鹿子澤インストとの打ち合わせで、1番の不安材料があったのです。
それは「非営利団体の医療法人に、「ゴールがMQアップというセミナーは、彼らの心に響くのか」でした。
MQアップのために、余計なリハビリやサービス加算されるのは絶対に違うし、
そもそもそんな意識で働いている人もいないわけだし。

そこで2人が導いた結論は、ここで悩んだって仕方ないし、受講者に聞いてみるのはどうかと言うことになりました。

MQアップのメリット・デメリットを教えて下さい。

セミナーの最初の方で、早速、発問をしました。
「私が皆さんにTOC研修をするのが楽しみでした。同時に不安な事があるんです。それは・・」
「皆さんの会社で、MQアップを最大の目的にするメリットとデメリットを教えてください。」

その結果がすごい。私の不安なんかどこ吹く風。出るわ出るわ。こんな感じです。

【メリット】

・収支の安定を図ることにより、会社経営が安定→社員の給料が上がる→働く意欲向上→人材確保・モチベーションアップ
・物品購入、施設設備投入→サービス向上
・普段、目に見えないお金の流れを知ることができる
・職員をいっぱい雇える→休暇が取れる→モチベーションアップ
・研修旅行(福利厚生)が充実する
・研修会に多く参加できる。
・何かしたい時に背伸びが出来る。
・お金のセミナーだが、目標を間違わなければ利用者にとって良い方向に行く
・数字的目標を共有できる
・達成感を味わえる。
・納税アップで社会貢献ができる

【デメリット】
・サービスの質が下がる
・不必要なサービス提供をしてしまう
・不必要な物品購入してしまう
・脱税しちゃうかも
・利益を上げることが目的→賛同できない職員が増える
・利用者=モノ 的な感覚になって利用者第一でなくなるかも
・利用者・職員にとっての心地よさを忘れてはいけない
・同業者との協調性が失われる
・転職できなくなる(給料が良すぎて)

さすがミーティングセミナーを何度か行っている会社。わずかな話し合いで、自分の最も欲しい答えを導き導き出してくれています。
答えは既に自分たちの中にあるんですね。

やっぱりTOCセミナーは凄い。

ものすごく盛り上がりに盛り上がったセミナーでした。女性の比率も多いためか、リーダーたちの集団であるためか、日ごろのミーティングの質のが高いためなのか、セミナーはものすごく充実したものになりました。

全員がMQアップのためにサイコロゲームを、ものすごく真剣に取り組んでくれています。
笑顔いっぱい、言葉いっぱいのセミナーでした。
あるチームは、Gアップするぞー!!おーー。Fダウンするぞー!!おー。キャッシュアップするぞー!。シュプレヒコールをして始めるところもあり、彼らのポテンシャルの高さを感じました。

チップの向こう側に、利用者の笑顔

二日間の研修の際に1階の利用者の食事をしているところを移動する関係もあり、利用者と出会うことが多かったです。
それで、このチップを利用者だと思ってくださいと伝えたところ、より真剣味が増してきました。
出てくる言葉も、うちの場合はこういうことだよね。だからこんなに詰まるんだ。などとゲームをしながらも、自分たちの出来事と同期させながら会話が弾んでいることがあり、日増しにより具体的になってくるのでした。

彼らの言葉のはしはしに「利用者のために」がでてきます。
動かしているチップの向こう側に、利用者の笑顔があるのです。
それだから真剣です。

MQのMは「マネーのM。でも満足のMでもありますね」

彼らは、利益アップのマネーアップのMQでもあるのですが、同時に、満足のMアップを目標にしています。
それは、利用者の満足・家族の満足・そして自分たちの満足。

2日目の昼食の時に、施設の中で行われたスタッフの結婚式のビデオ放映がありました。
そこには、利用者が孫のように思っているスタッフを歓迎する姿。聖歌隊で歌っている真剣なまなざし。

もう一つありました。「バウリニューアル」といって、洋式のウェディングドレスで結婚式を挙げていなかった利用者達に、もう一度結婚式をお祝いするイベント。みんな感動の涙で包まれていました。

こんな満足MQアップ。素敵です。

「マジでクオリティー上げる」

その後の業務フローも熱い。その時点で、既にボトルネックが発見できた!!と拍手喝采になる場面も。

最後、全員から口答で感想を発表してもらいました。
その中で一人が、「私、この研修を受けて、MQアップは、【マジでクオリティーあげる】だと思いました」
「これからも利用者のために、頑張っていきたい」と発表。

今回の社内TOC研修会は、自分にとって、忘れることのできない最高のセミナーになりました。

投稿者プロフィール

我孫子 勝広
我孫子 勝広管理人
・(株)ソフトパワー研究所の「TOCジュニアインストラクター」
・教育のためのTOC 国際認定資格
・山形県よろず支援拠点相談員
・合資会社そふと代表
・たくらみ屋

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